GoogleMapを使った防災・減災空間情報


 東日本大震災では太平洋沿岸部巨大津波が襲来し多くの住民が犠牲になった.沖縄島は海に囲まれ,特に中南部は沿岸に人口や社会インフラが集中し,被害発生範囲の推定のため沿岸部の標高や,津波襲来に備えた避難場所等の情報を必要とされている.

 上記の空間情報を収集,表示,共有するインフラ・ツールとしては住宅地図レベルの情報を持つGoogleMapを利用すると早期に情報インフラを整備することができる.

 沿岸部の標高データとしては,国土地理院空間基盤情報5m標高モデルが利用可能である.このデータは航空機を使った測量結果から作成された標高データで,非常に精密な標高が示されている.残念ながら国土地理院基盤地図情報5m標高モデルは沖縄島中南部(北谷町−沖縄市以南)しか有りません.将来的には公開範囲は拡大していくでしょう.

 GIS沖縄研究室では

  http://www.gis-okinawa.jp/EL_GM/d5_okinawa.html

 において,上記国土地理院標高データを使って沿岸部標高を色を使って表現した地図をGoogleMapを利用して公開しています.国土地理院基盤地図情報5m標高モデルが整備された沖縄島中南部(北谷町−沖縄市以南)以外の区域は,国土地理院基盤地図情報10m標高モデルを使った同様の情報も公開しています.(http://gis-okinawa.sblo.jp/article/48847914.html



 【地図で使っている色と標高の関係はここ

使い方(表示方法)

 マウスホイールを使って拡大・縮小,マウスカーソルのドラッグで地図の移動.画面左上のスライダーなどで,拡大・縮小,地図の移動が可能.下図は那覇市沿岸部を拡大表示した例.このHPでは,データ容量の関係で,この縮尺以上に拡大すると標高データは表示しなくなります

 図右上 『地図 航空写真 地形 Locak only』 ボタンは背景に使う地図を入れ替えるためのボタン.「地図」,「航空写真」は利用してください.
ただし,この設定では,標高データ(標高彩色地図)はこれら背景の前面に表示されているため背景の 「地図」,「航空写真」 は隠されていて見えていません.
 この状態で見えている道路や目標物の名称は,「GoogleLabels」と呼ばれるベクトル情報を上書きして地図情報と重ね合わせた状態になっています.右上の「GoogleLabels」の前のチェックをはずすとこのデータが非表示になります.「標高彩色地図」は標高26m以上は透明,それ以下は彩色していますので,標高26m以上は透明のため下位のレイヤーにある背景情報(「地図」,「航空写真」)が見えますが,これ以下は彩色図が背景を隠しています.

 この状態から標高彩色と航空写真を同時に表示させる.
 右上の「d5」をクリックする.「d5」はこの標高彩色図のレイヤーを示しています.
    
 「d5」の前にスライダーが表示される.このスライダーは「標高彩色図」の表示を半透明化するツールで,ドラッグしスイッチボタンを左に移動させることで透明度を大きくすることができる.左端に持っていくと完全透明になります.

使い方(場所の検索方法)

 
左下のGoogle検索バーを利用することで目標物を簡単に検索することができます.

 @住所からの検索  Google検索バー に住所を入力し,検索ボタンを押す.
   
 検索場所にポイントが配置される.さらに検索ポイントは左下の検索エリアに一覧で表示されていく.

 A目標の名称からの検索 
 検索に使用したキーワードを含み対象物のリストが表示される.複数表示された場合はリストをクリックすることで,対象物を選択することが可能になる.