STEP 1 SuperMapの基本操作

 1.SuperMap起動とSuperMap基本用語
 デスクトップのSuperMapアイコンをダブルクリックしてソフトを起動すると,SuperMap起動画面が表示される。(SuperMap起動時『ワークスペースマネージャ』ウィンドウが開くが,使用しないので閉じる。)
 画面は大きく5つの表示エリアに使い分けられている。

(1)表示エリアの説明
ツールバーエリア:ワードやエクセルなどと同じく各種処理を行うためのツール群(アイコン)が表示されるエリア。表示されているツール群は設定に従って表示されているため,必要に応じてツール群表示設定を変更する必要があ
データセット,ラインデータセット,ポリゴンデータセット,TIN データセット,GRID データセットなど,16種類のデータタイプが存在している。(詳細はヘルプ参照)マップを表示する場合の最小単位はこのデータセットになる。
従来のGISソフトでは,複雑なプロジェクトで扱うデータファイル個数が増加し,扱いにくくなる問題点があった。この原因の1つがオブジェクト種類ごとにファイルを作成するためである。SuperMapではこの点を改善するためデータソースという概念を作成し,同じプロジェクト,同じ座標系のデータを1個のデータソースにグループ化してデータの操作性を向上させている。
ワークスペース:現在開いているデータソース,マップ,主題図などユーザーの作業環境を保存するために使用される。ワークスペースファイルの拡張子は.smw及び.sxwである。

2.データソースのオープンとマップ表示
GISデータを表示し利用する場合,先ずSuperMapのGISデータファイルであるデータソースを開く操作を行わなければならない。例としてデータソースokinawa50k_ras 内のデータセットokinawa_s を表示する方法を示す。 【サンプルデータ
SuperMapで処理を行いたい場合,対象になるオブジェクトの右クリック操作により,そのオブジェクトに対する処理可能なメニューが開く。
@ワークスペースウィンドウのデータソースを右クリック。
A『データソースを開く』クリック。
Bファイルの場所(データソースのあるフォルダー)を指定し,データソースを選択する。
 ここではokinawa50k_rasを選択する。


@〜Bの操作によりデータソースが開かれるが,この段階ではマップは表示されない。
ワークスペースウィンドウを展開すると(+マーククリック),開いたデータソース名が表示されている。


Cマップ表示はデータセットごとに行われる。ワークスペースウィンドウのデーターソースokinawa50k_ras を展開し,データソース内のデータセット一覧を表示する。データソース展開はokinawa50k_ras をダブルクリックまたは+マークをクリックする。これによりokinawa50k_rasにデータセットokinawa_sが含まれていることがわかる。


Dこの段階でもマップは表示されない。マップの表示は,データセットokinawa_s をダブルクリックまたはokinawa_sを出力エリアにドラッグすることで行われる。



3.マップ表示の終了
 マップウィンドウを閉じる場合は,一般的なwindowsソフトと同様に画面右上のクローズボタンを押すことによって閉じる。この処理中に『マップは変更…‥』というメッセージが表示されるが,しばらくの間は『いいえ』を押す。この処理によってマップウィンドウは閉じるが,データソースは開いたままである。データセットを操作することにより再度マップを表示できる。
データソースを閉じる操作は,データソース(この場合map50k_ras)を右クリック,『データソースを閉じる』から行う。
 データソースを閉じる操作時,メニュー画面に『データセットの削除』というプロセスが表示される。『データソースを閉じる』と似た表現であるが,この操作はGISデータを削除することになる。windowsではファイルを誤って削除した場合,ゴミ箱からデータを復活することが可能であるが,データソース内にあるデータセットを誤って削除すると復活させることが出来ないので,十分注意すること。


 ここまでの操作でデータソースのオープン,マップ表示,データソースのクローズまでの一一連の操作を学んだ。ここで,もう一度マップを表示して,以下マップ表示の調整等について学ぶ。

4.マップ表示の調整
 マップの表示位置の調整や縮小拡大はツールバーエリアのアイコン(下図)から行う。

(1)マップの表示位置の調整
 グローブアイコン  よりカーソルをグローブに変更し,マップをドラッグすることにより表示画面を自由に移動可能。
(2)マップの縮小拡大
@全体表示  アイコンをクリックするとデータセット全体をマップに表示する。
A表示の拡大縮小  ボタンを使うことによって,拡大縮小を行うことが可能である。『ルーペ+』をマップ上でクリックすると,カーソルの位置した部分を中心に2倍に拡大。またドラッグにより矩形選択範囲を表示した場合,選択範囲がマップ表示範囲に拡大表示される。『ルーペ−』も同様に利用可能で,この場合は縮小表示される。『ルーペ?』はマップ上で上方向にドラッグするとマップを拡大,下方向にドラッグするとマップを縮小する。また,『ルーペ』アイコンを利用しない場合でも,マウスのホイールにより拡大縮小が行える。
(3)マップ縮尺の設定
 マップ縮尺ツールバーエリアの『マップ設定』部分に表示されている。『マップ設定』バーが表示されていない場合,メニューバー『表示』/『ツールバー』/『マップ設定』をチェックする。『マップ設定』の縮尺部分の数値は現在の縮尺となっている。ここに数値を入力することによりと縮尺を指定しマップ表示可能。


5.位置座標の表示
 地球上の曲面座標は通常,地理経緯度が用いられている。球体である地球表面を平面であるマップウィンドウに表示するために,種々の地図投影法が利用されている。GISソフトには各種地図投影法が用意されており,利用目的や表示範囲などによって選択することが可能である(詳細は地理情報システム論U)。
このデータソースmap50k_rasにおいてはマップ上の位置情報を緯度経度で管理しており,カーソル位置の緯度経度が画面下部に表示されている。


6.距離・面積の計測
 マップ上で距離及び面積を計測する場合,以下のアイコンをクリックし,計測カーソルを利用して計測する。計測アイコンをクリックすると画面下部に解析レポートウィンドウが開き,計測結果を表示する。