Free版SuperMapViewer5の制限事項として最大のものは『オブジェクト作成』である。ポリゴンや曲線等の複雑な図形を使用する場合はどうしても有償版SuperMapDeskpro5をする必要があるが,ポイント等の位置座標のみの単純な図形ではViewer5で利用が可能である。ポリゴンや曲線等も利用可能ではあるが,その効率を考えると不都合が多い。
1.ポイントオブジェクトの直接作成
Smapのデータセットインポート機能を利用して1個のポイントオブジェクトを含むポイントデータセットを作成する。(ユーティリティーソフトポイント作成.exe使用)
(1)ポイントデータセット作成
@Smapを起動,データソースn_map を開き。ラスターデータセットN_Okinawa を表示する。
AN_Okinawaの適当な部分を表示させ,マップ画面中央付近の緯度経度(カーソルを移動させると画面下に表示)をメモ。
Bポイント作成.exe を起動(ダブルクリック)。ファイル名称(例:test)及びAで控えた位置座標x,yをそれぞれ入力。→test.mifとtest.midを作成。
CSmapのインポート機能を使ってデータソースn_mapにインポート。TestPというデータセットが作成される。
DデータセットTestPをマップ表示エリアにドラッグ。
(2)ポイントオブジェクトの編集
@凡例ウィンドウ内のtest@n_map 右クリックから編集可能にチェックを入れる。→ポイントオブジェクトの編集が可能になる。
A選択カーソル変更後,ポイントを選択しドラッグすると任意の位置に移動可能。
B複数のポイントが必要な場合,ポイントを選択後「編集」/「コピー」,さらに「編集」/「貼り付け」。→ ポイントオブジェクトが複製され,重なった状態になっている。
Cドラッグすると任意の位置に移動可能。(元のポイントはその位置に残る。)
(3)位置座標直接入力によるポイントオブジェクト編集
@選択カーソル変更後,ポイントを選択しダブルクリック。属性表示ウィンドウから「空間情報」タグをクリック。
Aポイント位置情報をクリックし,同ウィンドウ内の彩下段X,Y項目に新しい位置情報を入力後,OK。→ポイントオブジェクトが移動。
【練習】次の位置情報からポイントオブジェクトを作成する。
(4)属性情報の作成
@ポイントデータセット(例:testP)を右クリック,『属性』クリック。属性ウィンドウから『属性表の構成』タグ。この設定画面で属性値の設定(新設,削除,修正)。
Aフィールド追加の場合,フィールド作成 ボタンを押し,追加属性フィールドを設定する。
設定項目は,フィールド名称及び変数の型の指定となる。追加するフィールド個数だけ,この操作を繰り返し,設定終了後このウィンドウを閉じる。
B属性値の入力。ポイントデータセットtestPをマップ表示し,選択ツールにより,適当なポイントオブジェクトをダブルクリックし,属性表示させた上で,必要なフィールドにデータを入力する。
2.一覧表からのポイントオブジェクトの生成
フィールド項目にポイント位置座標を持つ一覧表形式(エクセル表)からポイントオブジェクトを連続生成する。SuperMapではエクセル形式データをインポートすることができないが,データベース形式(アクセスやディーベース)ファイルをインポート可能である。
(1)エクセルによる前処理(p8〜9『3.GPSデータ(4)ウェイポイントデータファイル』及びテキストp30〜p34)参照
@先頭行をフィールド名とし,2行目移行にデータが配列するよう,余分な行や列を削除する。セルの修飾や罫線等も初期設定に戻す。
Aフィールド(各列)ごと書式設定により,各フィールドの変数型を決定する。(この処理を行わないとデータが正確に渡せない。)
Bフィールド名称を含めてデータ範囲を選択。
C名前を付けてファイル保存,このときファイルの種類を『DBF4(dBASEW)(*.dbf)』とする。
(2)SuperMapにインポート
緯度・経度系JGD2000に設定されているデータソース(例
n_map)に属性データセットとしてインポートする。
@データソース
n_map を開き,右クリックから『データセットのインポート』を選択。
Aファイルの種類をDBFデーターベースを選択し,作成したdbfファイルを設定,インポート。
Bインポート終了後,属性データセットが作成される。
(3)属性データセットからポイントデータセットへの変換
インポートした属性データセット観測場所Aの位置座標が表記されているフィールドx,yからポイントオブジェクトを作成。
@データセット/データタイプの変換/属性データをポイントデータセットに変換 を選択。
A開いたウィンドウ内で,使用する属性データセットの指定,生成したポイントオブジェクトを格納するデータセット名称。ポイントx・y座標が記入されているフィールド名称を設定し,生成ボタンを押す。
B作成されたポイントデータセットをひょうじして,確認。各ポイントの属性値は属性データセット観測場所Aと同様のデータになっている。
(4)アクセスデータ形式のインポート
SuperMapでは,アクセス形式のデータをインポート可能。従ってアクセスによりエクセル表をインポート後アクセス形式で保存すれば,SuperMapで直接インポート可能。(1の手順は不要になる)
また,データソースを構成する****.sdbと****.sddファイルの内,sddファイルには属性情報等が保存されている。このsddファイルはアクセス2000形式のファイルになっており,このファイルの内容を直接アクセスで利用することが可能である。