国土地理院25000地形図kml作成

  国土地理院からCD-ROMで発行されている『数値地図25000地形図(画像)』をグーグルアースで利用する方法です。
このデータは1/25000地形図の画像データで,tiff形式画像データが2次メッシュごとに作成されています。
地図画像の周辺部分にはその地図の四隅の位置座標が表記されています。
この座標をkmlのオーバーレイファイルファイルを作成すればOKです。
以下,沖縄県那覇の392725を例に地図サービスで利用する。

1.CD-ROM内の『392725.tif』画像をビューワーで確認し,図面の四隅に表記されている数値をメモします。
   左上 26°15’,127°37’30”
   左下 26°10’,127°37’30”
   右下 26°10’,127°45’
   右上 26°15’,127°45’
2.【日本測地系→世界測地系】(世界測地系データの場合は不要です) 
  私が所有するデータは古いデータのため四隅の位置座標が日本測地系となっています。
  地図サービスで利用可能な座標系は世界測地系ですので,変換する必要が有ります。
  1/25000地形図の変換は平行移動で処理可能です。その座標は以下のHPから
   http://www.gsi.go.jp/MAP/NEWOLDBL/25000-50000/index25000-50000.html
   左上 26°15’14.1”,127°37’23.3”
   左下 26°10’14.1”,127°37’23.3”
   右下 26°10’14.1”,127°44’53.3”
   右上 26°15’14.1”,127°44’53.3”
3.『392725.tif』画像の余白を取り除く。←画像処理ソフト(PhotoShopなど)

4.画像位置情報の計算 ← 4角のの緯度経度情報を計算
  <north>26+15/60+14.1/3600=26.2539167
  <south>26+10/60+14.1/3600=26.1705833
  <east>127+44/60+53.3/3600=127.7481389
  <west>127+37/60+23.3/3600=127.6231389
   中心点経度 (127.7481389+127.6231389)÷2=127.6856389
   中心点緯度 (26.2539167+26.1705833)÷2=26.21225

5.kmlファイルを作成
 テキストエディターを使って以下のテキストを作成(マーク部分は記入注意)。拡張子kmlとしたファイルを画像ファイル12741_2614.tifと同じフォルダーに保存する。今回はdata.kmlとした。

<?xml version="1.0"?>
<kml>
<GroundOverlay>
<name>392725.TIF</name>
<LookAt>
<longitude>127.6856389</longitude>
<latitude>26.21225</latitude>
<tilt>0</tilt>
<range>10000</range>
<heading>0.000000</heading>
</LookAt>
<Icon>392725.TIF</Icon>
<LatLonBox>
<north>26.2539167</north>
<south>26.1705833</south>
<east>127.7481389</east>
<west>127.6231389</west>
<rotation>0.000000</rotation>
</LatLonBox>
</GroundOverlay>
</kml>
完成後このkmlファイルをダブルクリックすると地図サービスが起動し空中写真を表示する。
 
6.表示がうまくいかない
 表示後,高度を下げてください。細部が読みとれない状態になっていると思います。
 これはこの画像のサイズが4998×3693と大きすぎるためです。
 地図サービスの設定にもよりますが,1024×1024ぐらいの画像表示が細密表示の限界のようです。これを回避する方法には画像を分割する必要があります。実際,この方法を使って「オルソ空中写真を地図サービスで利用2」のデータは作られています。

   前では25000地形図(画像)を地図サービスで利用する場合,地図画像サイズが大きいため,画像詳細を表示することができないと書きましたが,今回はそれを回避する方法を書きます。
 回避方法は「画像分割」しか有りません。1画像1000×1000程度のサイズにすれば,地図サービスで自動的に接合してくれます。
 サンプルは以下のkmzファイルをご覧ください。
 naha25k.kmz

今回は拡大しても細部まで表示することと思います。

この例では,画像を20面(5×4)に区分しています。
問題は『画像をどのように効率的に分割するか,そして,kmlをどう作成するか』
ということです。
私は自作ソフトとSuperMapを利用してこの問題を解決しています。(簡単にできます)
ソフトと手順は次回公開しています。