GoogleEarthを使って種々の空間データを公開しているサイトが多くある.
確かにGEを利用した場合はGISを意識せず利用することができ便利
である.
一方,GEはやはり3DViewerとしての性格が強く,空間分析が完成したGISデータ(主題図)を表示し,オーバーレイ以外の空間分析は難しい.新たに空間分析を行う場合はGISソフトでの空間分析が必要となる.
例) USGSの震源カタログデータを利用する方法
データDL http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eqarchives/epic/kml/
必要な地震データkmzファイルをDLしてGoogleEarthで確認する.
GoogleEarthを使って必要なデータをkmlファイルとして保存する.今回は全データを使用する.
1)QGISによるkml使用
QGISを起動して,メニューより,「レイヤ」/「ベクタレイヤの追加」でkmlファイルを指定.
利用するkmlファイルはマグニチュード別にフォルダーに収めれれているため,
ファイルを読み込むとどのフォルダーのデータまで利用するか,選択する必要がある.
今回はマグニチュード4までのデータを使うこととしています.
この処理により,ベクトルデータとしてそれぞれが生成される.
2)データの結合
kml上で別フォルダーとして作成されていたため,マグニチュード別にベクトルデータが生成されている.
この状態では利用しにくいため,全データを1個のデータに融合する.この処理はshpファイルに対し行える処理であるため,これらのデータをshp形式に保存する.(『GISデータコンバータとしての利用法』を参照)
今回はm4,m5,m6,m7,m9という名称でshpファイルとして,mgフォルダー内に保存.
メニューより,ベクタ/データマネジメントツール/複数のshpファイルを1つに結合する に進む.
入力はフォルダー単位で行い,結合処理により生成するshpファイルの名称を設定する.
以上の処理により,1個に結合したshpファイル mg が生成される.
【注意:詳細調査中】
kmlよりshpに形式変更する場合,テキストフィールドの文字数が80に固定されるようである.今回のデータはkmlデータの属性はDescriptionに集約されかなり長い文字数となっているため,情報の欠損が起こっている.属性情報の文字列が長い場合は注意を要する.
3)属性情報の編集
属性情報は次図のようになっており,NameとDescriptionのフィールドに収容されている.
kmlデータの属性はDescriptionに集約されているため,個々の属性情報を使うためにはタグで区切られた情報を処理し,新たな属性テーブルをリンクさせる必要がある.
mif/mid形式(MapInfo)でデータをエクスポートすると,オブジェクトや属性情報がテキストデータ形式で出力できる.テキストエディターやエクセルを使って,属性情報を修正可能.修正後もう一度QGISにインポートする.
【注意】 前項のGISデータ結合はmif/mid形式データのテキストエディターによる融合でも可能であり,この場合はshp変換によるデータ欠損を回避可能.なお,mifファイルの先頭にはヘッダー情報がある.この部分は重複しないように融合させる.
テキストエディターを使いmidファイルを編集,タグなどを削除してcsv形式に整え,csvファイルとして保存.
さらにエクセルを使い不要なフィールド等を削除すし,さらにcsvファイルで出力後,拡張子をmidに戻す.(古いmidファイルを上書きする)
mifファイルのヘッダーを編集する.
以上で作業終了.QGISで開いてください.
属性情報がうまく表示できていれば成功です.少し,遠回りしますが,無事kmlデータをインポート利用可能になります.
逆にQGISのベクトルデータをkmlに変換するのは非常に簡単です.名前を付けて保存でkmlに指定すれば良いだけです.しかし,スタイルまではkmlにエクスポートできないようです.
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