V.3D表示機能
MapInfoで,標高ポイントデータファイル(地図上の位置と標高値)を作成すると,ソフトでメッシュデータファイル(等間隔のメッシュとその位置の標高値)を作成することができ,この標高などのメッシュデータを扱うことにより,地形図,地質図等の3D表示が可能となる。
メッシュデータの作成法は以下の2通りの方法が利用可能である。
@ 国土地理院発行の50mメッシュデータの利用。
A 地形図等高線ベクトルデータ化による利用。
(1)国土地理院50mメッシュデータ利用
国土地理院50mメッシュデータのデータ形式は公開されているが,Mapinfoでは直接読み込むことはできない。ただし,Mapinfoでは,他のソフトとデータを共有するため,.MIF,.MIDという形式のファイル形式が公開されており,このファイル形式を利用して,データの受け渡しをする。この方法は,簡単なプログラムを書く必要があるが,作業手順は下記の通りである。
@国土地理院データフォーマットより,MapInfoが読みとれるファイル形式(.MIF,.MID)に変換。(プログラム作成の必要あり)
AMapInfoを起動し,@で作成のファイルをインポート(読み込む)。
BMapinfo標準形式(.TAB)でファイルを保存する(図−1)。
図−1 標高メッシュデータ表示(ポイント毎に標高が入力されている)
このデータを基にして,地形を3D表示するためのグッリドデータ(メッシュデータ)などを生成する。この作業はVeritical MapperというMapInfoのアドオンソフトを使った処理となるので,マニュアルを参照してほしい。
この処理がすむと,地形3Dが描けるようになる。以下3D地形図例を表示する。
図−2 読谷村3D地形
このような3D地図は,視点位置,ズーム,彩色,標高の強調など,種々変更でき必要な地形図を作成できる。
(2)地形図等高線利用によるメッシュデータの作成
さらに,詳細なメッシュデータなどが必要な場合,等高線をトレースして,メッシュデータを作成する方法がある。これは,与えられた地形図からメッシュデータを作成する方法であり,応用範囲は広くなる。作業手順は以下に示す。
@ 目的の地形図のラスターデータをMapInfoに取り込む。(座標も与える。)
A 地形図をベースとして,等高線をトレースし(ラインデータ),その標高データを与える。(図−3) この時,すべての等高線を拾う必要はない。Cの操作で自動的に値を補間することとなるので,等間隔に密に等高線が存在する場合など省略できる。
B MapInfoのユーティリティーソフトでポイントデータ化する。(図−4)
C 標高ポイントデータのテーブル(ファイル)ができれば,(1)の操作と同様に操作できるようになる。
図−3 等高線トレース
図−4 ポイントデータ変換
図−5 鳥瞰図
左側と右側の丘陵について分析するため,これら以外の地域では,等高線の拾い出し密度は低い。しかし補間により,ある程度の地形を描いている。